2022年5月20日~22日に開催されました「第7回ロザフィコンクール2022」にて、最優秀賞作品が決定いたしました。
受賞されたのは、やえ美(兵頭 八枝)先生です。
今回のテーマ課題は「ウェディング」。
やえ美先生の作品は、実際のウェディングではあまり目にすることがない、黒いバラを全体にあしらったブーケで、会場でもひときわ目立つインパクトの強い作品でした。
先生は前回2019年の同コンクールで、「スピンオフ部門賞」を受賞された経験があります。4年前から重ねてきた努力が、今回の受賞につながったのかもしれませんね。
先生に、お話を伺ってみました。
『黒バラに願いを』
花言葉は"滅びることのない愛"
ロザフィ:5月に行われたコンクールでは、最優秀賞の受賞、おめでとうございます。
今回のテーマ課題は「ウェディング」でした。課題を聞いたときは、どんなイメージをもちましたか。
先生:ウェディングと聞いて、ブーケ以外は思い浮かびませんでした。
友達の結婚式に行くのは好きですが、自分には全く縁のないことで、他のものが想像できなくて。
ウェディング=花嫁さんのイメージだったので、花嫁が持つブーケに自然に決まりました。
ロザフィ:そのブーケに、黒(ブラック)のバラという色合わせが少し意外でした。
黒はウェディングではあまり見慣れない、ミステリアスな色ですよね。
ですが、出展時にいただいた資料(作品票)に、「花言葉 決して滅びることのない愛、永遠」とあって。
黒は黒以外に染まらないから、永遠の愛を誓うのにふさわしい色でもあるんだ、と私にとって新しい発見がありました。
『黒バラに願いを』が生まれたきっかけを教えてください。
先生: ウェディングでは考えられない色で作ってみたい、という気持ちがありました。
「ブラックやえ」を出したかった...。
というのも、人と同じことが嫌いなんです(笑)。
ロザフィ:ブラックな部分、つまり、ご自身の「よくない」と感じている部分が「真似が嫌」ということなら、きっと作品作りにもこだわりがあったのではないでしょうか。
どんなところに力を入れましたか。
先生:ロザフィの「ムーラン」のデザインが好きなので、主役になるバラはムーランでいこうと考えました。
テキストの応用を見返して、花びらの先が反り返ったムーランを作りました。
調整を重ね個性豊かな仕上がりに
ロザフィ:バラいっぱいの花束。しかも、バラ一つの大きさにボリュームがありますね。
ところどころ、つぼみも顔を出して。ブーケ全体の表情が豊かだなと思いました。
花の周りをぐるりと包むオーガンジーの葉もそうですが、ロザフィの魅力は紙以外の素材とも愛称がいいことですよね。作っていて、難しいと感じたところはありましたか。
先生:花びらのカーブを傾けすぎないようにすること。
それから、花の大きさは同じにすることが難しかったです。
テーブルに置いたときの見え方にも工夫しました。束ねた花の周りから葉を出すバランス。ブーケの正面、横顔も細かく調整しました。
茎にカーブを付け、置いたときに安定することも意識しました。
ロザフィ:周囲の星の飾りにも遊び心がありますね。
色選びもそうですが、「ブーケはこういうもの」という先入観にとらわれず、自由に楽しみながら作っているのが伝わります。
先生:色については当初、青と黒の2色のバラを作りました。でも、納得がいかなくて。最終的に黒1色に決めました。
外側の星型も、もともとは青色にしていましたが、バラを黒にしたことで全てを黒にしようと思いました。
ブーケに合わせて、星型も自分でアレンジしています。
経験することが次への自信に
ロザフィ:受賞後、まだ1ヵ月ほどですが、ご自身の活動に変化はありましたか。
先生:今はまだコロナ禍でもあり日常における変化はないのですが、完全に落ち着いたら、以前のようにイベントに参加したいです。
委託先を広めたり、ネット販売にも挑戦したり、とも思っています。
ロザフィ:今後コンクールを目指したいと考えている会員さんへ。メッセージをお願いします。
先生:とにかく、参加すること。悩む前に一歩踏み出しましょう。
コンクールに参加し、たくさんの人に見てもらうことでいろいろな自信につながると思います。
がんばったら思わぬご褒美がもらえることも...。
私は2019年に初出展時、スピンオフ作品部門で「おにぎりイヤリング」がスピンオフ賞をいただき、三角ポーシャとしてテキスト化されました!
ロザフィ:これからロザフィを始めようか迷っている方へも、ひとことお願いします。
先生:ロザフィを習おうか迷っている方、やらずに後悔はしないでください。
「やりたい」という気持ちを大切にしてください。
高校では「やればできる」ということ、今回のコンクールでは「諦めない心」を学びました。
ロザフィ:やえ美先生、ありがとうございました。
★先生の作品はこちらでもご覧いただけます。
https://Instagram.com/yae.yaemi
★コンクール出展の作品については、作品集へ掲載します(8月下旬発売予定)。